ストーリー

ストーリー1 カマエルの誕生

カマエルイメージ1

はるか遠い昔、神々がその手で巨人と種族を支配していた時代。種族の頂点として君臨した巨人は、自分たちが神になるという野望を抱き始めた。そこで彼らは神々に挑む策として、神が創り上げたものとは異なる純粋な生命体を模索し始めた。自らの手で創り上げた生命体であれば、神の束縛からも自由であろうと考えたからだ。太古の円から出でしものではない命。それが神々に対抗し得る切り札になることを彼らは信じた。巨人たちは神々に運命を左右されもせず、神々を崇めることもない新たなる種族の創造を急いだ。

巨人たちはこの新たなる種族が神の手により操られることを恐れ、運命を操る力に抵抗するものを探した。ここに悪魔の力が大きく関わることになる。悪魔は、破壊の神 グランカインが自分たちを創造した際に用いた「混沌の掟」を介して、神が定めた運命から大きく抜け出す術を教えた。それはエヴァの旋律に合わせずとも、実在する変化をある程度行えるという能力、すなわち、他種族たちが「魔法」と呼んでいる力を、呪文や詠唱の力を借りずとも行えることを意味していた。

カマエルはこれにより、詠唱の力を借りずとも魔法を操り、神々からほとんど干渉されない種族という概念のもとに創造されていった。その魂はミミルの泉を土台とし、純粋な生命エネルギーと悪魔たちが持ち寄った「混沌の掟」のもとに完成していった。新種族にはグランカインの掟が介入されていた為、神から完全に解き放たれているとは言いがたいだろう。だが、混沌の掟は、グランカインですら制御できない混沌の力が秘められていたため、結果的には神を偽り、そして欺くには充分であったのだ。

巨人たちはこのカマエルを用いて神々に対抗しようとしていた。そのためカマエルに最強の肉体を持たせる必要があった。巨人たちはこれにアンデッドの技術を応用した。永遠に近い命と体の内から湧き立つ魔力。巨人たちは彼らを「永劫の命を狩りし者」という意味で、「カマエル」と名付けた。

カマエルイメージ2

カマエルは巨人たちのように大きくはなかった。巨人たちはむしろ、カマエルを神々が創りし種族と同じ大きさにしたのだ。それは何故であろうか。
一番目の理由は『恐れ』であった。カマエルには巨人たちが知る、ありとあらゆる能力が備えられていた。それゆえ、巨人たちはいつかカマエルが自分たちですら支配してしまうのではないかと恐れたのだ。カマエルにとって巨人は神でなければならなかった。そのため巨人はカマエルを自分たちよりも弱く、自分たちの力を借りなければ生きて行けない存在に創る必要があった。
二番目の理由は『欺く』ためであった。いずれは知られるにしても、ひとまず神の目に触れないように彼らを隠す必要があった。そのため一定の地域で実験を重ねることになる。限られた地域に実験体として置くためには体を小さくする必要があった。それに巨人たちはカマエルが大きな剣となるよりも、猛毒を塗った針となることを望んだのだった。
三番目の理由は巨人たちから見たこの『世界』であった。巨人たちはこの惑星が、巨人が住むには狭すぎることを知っていた。巨人と神々を除いたすべての種族、動植物は巨人よりも小さかった。神々が創造した種族が小さいように、この世界で頂点に君臨するため、そして生き抜くための種族はカマエルのような小さな種族たちであると、巨人たちが結論づけたのである。